データベーススペシャリスト

データベーススペシャリストとは?

データベーススペシャリストとは、正式にはデータベーススペシャリスト試験といい、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が政府から認定を受けて実施する国家試験「情報処理技術者試験」の一つで、試験の中でも最高レベルの専門性の高い資格です。
ビッグデータ時代に、膨大な量のデータを管理し、ハイパフォーマンスなデータベースシステムを構築してデータの分析基盤を提供するデータベースの管理者や、インフラ系のエンジニアを目指す人におすすめの資格です。

この試験の受験者として想定されている人物像は、データベースに関する専門的な技術で、情報システム基盤の企画から開発・運用までのすべての段階で、リーダーとしての役割を果たし、専門家としてその指導ができる人です。

試験では
(1)情報システムの全データ資源の管理スキル
(2)要求に基づいた情報システムの開発全般が行えるスキル
(3)システム開発において、データベースに関する技術が支援できるスキル
の3つの能力が問われます。

データベーススペシャリスト試験の試験内容

(参考記事)
データベーススペシャリスト試験 - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

試験範囲は、次の4つの分野です。
第1は、データベースシステムの企画・開発。
データベースシステムの計画立案、条件設定、データモデルの作成、コード・物理データベース・データ操作・セキュリティの設計・アクセス性能の予測、などが出題されます。

第2は、データベースシステムの運用と保守。
データベースの運用・保守をはじめ、データ・パフォーマンス・キャパシティ・セキュリティの管理、データ移行、バックアップやリカバリなどについて出題されます。

第3は、データベース技術全般。
リポジトリや関係モデル・代数、SQL、正規化、排他制御、データベース管理システム、データウェアハウス、新技術動向などが出題されます。

試験は毎年春に実施され、午前に午前試験Iと午前試験II、午後に午後試験Iと午後試験IIが行われます。
午前はいずれも四肢択一問題、午後はいずれも記述試験です。
合格基準は4つのテストとも、100点満点中60点以上となっていのます。

2016年に実施された試験の受験者は1万3,980名、合格率は17.5%でした。
難易度の高い試験ですが、特に午後からの記述式試験で難航する人が多い傾向があります。
午前の試験は過去問題を解いて、出題傾向を頭に叩き込みましょう。
午後の記述式試験も、実際に過去問題を解いてみて模範解答との違いを確認し、クリアできている点とクリアできていない点を明らかにして欠点を克服しましょう。
論述形式に比べると記述試験はやや楽ではありますが、記述によって的確な回答を示さなければならないのは同じです。
文章を正しく読解し、求められている回答を書けるよう文章能力を磨くことが大切です。