基本情報技術者

基本情報技術者とは?

基本情報技術者とは、情報システムの開発・運用に関するスキルを証明するための国家資格で、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が、実施しています。

IPAはキャリアパスに合わせて、系統立てて資格が取得できるように、試験区分にわけて数多くの試験を設けています。
基本情報技術者とは、試験区分のなかでも入門レベルとなる試験で、ITエンジニアを目指す人や、ITエンジニアになったばかりの人向けのものです。
この試験に対応することで基礎知識が十分に身に付くので、仕事で役立つだけでなく、自分に求められる役割を把握する能力や、基礎知識を応用する能力が身につき、その後のスキルアップへとつなげることができます。

この試験に合格すると、新卒生のIT系企業への就職に有利になるほか、ほかの分野からIT分野への転職で有利になります。
ただ、すでにIT系企業で働いている人が、ITエンジニアとして他の企業へ転職する際には、ものたりないレベルとなります。

基本情報処理試験の内容は?

(参考記事)
基本情報技術者試験 - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

この試験の受験者に想定されている人物像は、企業や社会システムが抱える課題に、情報技術を利用した戦略立案ができる人材。
そしてシステムの設計・開発を行って、ハイクオリティな高いシステムを構築・運用できる人です。

試験では、情報技術を利用した戦略立案に関しては、
(1)自分が行う業種や業務ついて基本的な事柄を理解しており、担当業務に活用できるスキル
(2)上司などの指導に従って、情報戦略の予測や分析、評価ができるスキル
(3)上司などの指導に従って、情報戦略の提案ができるスキル
が求められます。

システムの設計・開発に関しては、
(1)情報技術の基礎知識を担当業務に活用できるスキル
(2)上司などの指導に従って、システムを設計・開発・運用するスキル
(3)上司などの指導に従って、ソフトウェアを設計するスキル
(4)上司などの指導の目的を理解し、自発的にソフトウェアを開発するスキル
が求められます。

試験は春と秋の年2回行われます。
試験時間は午前と午後に分かれており、いずれも150分ずつです。
午前の試験は四肢択一問題、午後の試験は多肢選択式問題となっています。
2016年の受験者数は13万6,376名、合格率は26.6%でした。

ITエンジニアの基礎的な試験ですが、かなり難易度が高いことがわかります。
しかし、ITエンジニアとしてキャリアアップを目指すなら、ぜひ取得しておきたい資格です。
そして、次のステップである応用情報技術者試験や、さらに上のレベルの資格取得を目指しましょう。