ITパスポート

ITパスポートとは?

ITパスポートとは、ITを使う人が知っておくべき基礎知識を証明する国家試験です。

ITを活用した経営戦略やマーケティングから財務、法務など、経営に関する知識をはじめ、セキュリティやネットワークといったIT環境の知識、プロジェクトマネジメントの知識など、広範な分野の知識が問われます。

社員の人材育成に活用している企業や、就職活動で提出するエントリーシートに、この資格の記入を求める企業もあるため、社会人にとっては必須のスキルともいえます。

IT社会で活躍するために、なくてはならないパスポートであるため、ITパスポートと名付けられました。
このため学生から社会人まで多くの人が受験しており、2016年度の受験者は43%が学生、57%が社会人でした。
また、社会人受験者のうちIT系企業で働く人は47%、IT系以外の企業で働く人は53%となっています。
比較的基本的な知識に関する試験ですから、20代の受験者が多く、受験者の48%が20代となっています。
なるべく早めに取得しておきたい資格といえますね。

ITパスポートの試験内容

(参考記事)
ITパスポート試験 - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

受験者に求められる能力水準は次の4点です。
1点目は、コンピュータシステムやネットワークに関する知識があり、事務作業でパソコンを操作できるスキル。
2点目は、企業活動や関連業務の知識があり、担当業務の課題を解決するために、システム的な考え方や論理的な思考ができるスキル。
3点目は、IT関連や個人情報などの法規や、情報セキュリティのスキル。
4点目は、情報システムの開発と運用に関するスキル。

試験範囲はストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野に分かれています。
ストラテジ系では(1)企業と法務、(2)経営戦略、(3)システム戦略
マネジメント系では(1)開発技術、(2)プロジェクトマネジメント、(3)サービスマネジメント
テクノロジ系では(1)IT技術の基礎知識、(2)コンピュータシステム、(3)ヒューマンインタフェースやマルチメディア、データベス
など、ITに関する技術要素に関する問題が出されます。

基本的な知識に関する試験といっても出題範囲が広く、IT関連だけでなく経営に関する問題や法務、企業活動などにも及びます。
2016年の合格率は平均で48.5%でしたが、学生は36.2%、社会人は57.3%となっています。
実務的な問題も出題されるため、社会経験がない学生には比較的難易度が高い試験といえますね。
社会人は57.3%ですから、約2人に1人が合格するレベルです。
やはり、しっかりと勉強して臨むべきでしょう。

試験は、四肢択一問題が100問、試験時間は120分です。
合格基準は1,000満点中600点以上ですが、このうちストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野の得点が、それぞれ300点以上なければ合格できません。