事務部門の管理職とは

会社における事務部門にも管理職はいますが、この事務部門の管理職はあくまでも管理職としての能力に長けていることが重要視される傾向にあるように感じます。
事務部門の管理職の場合にはあくまでもそこにある業務をきちんとこなしていくための管理者になれるかどうかが重要です。

現場における事情などに精通していなくても問題ありません。
むしろ、現場の実情などをわかってしまっていると、どうしても現場寄りの考え方などになってしまうことがあります。
事務方が現場に同情的な視点を持ってしまうと、会社全体として見た場合にはよくありません。

現場を知らない人間

たとえば経理などお金を扱う部署は特にそうです。現場に寄り添ってしまうことによって例外などを作ってしまい、それが会社全体で見た場合にはよくない方向へ向かうことも多々あります。
現場がどのような状況であってもそれはあくまでも現場のこととして割り切って、会社が決めたルールをあくまでも守って動いてくれる人間が事務部門の管理職には求められているのです。

もちろん、だからと言って何もロボットのように働いて欲しいというわけではないのですが、マニュアルやルールというものを極力破らず、例外を認めない方向性の考え方を持っている人間が事務部門の管理職には求められる傾向が強いようです。

業種などによっては例外もありますが、事務部門というのは会社が問題なく運営されていくために存在しています。
実働部隊の裏方です。
そのため、杓子定規と言われるぐらいの人間がいいのです。

チャンスが多くあるポジション

事務部門の管理職にはこうしたタイプが求められていますので、転職などによって事務部門の管理職になるケースもたくさんあります。
ある意味では異業種からの転職組の方が現場に同情するようなこともないので、会社としては重宝することもあるようです。
もちろん、社内からこの事務部門の管理職に抜擢されることもありますが、事務方の管理職はあくまでも事務方から選ばれることが多いようです。

そうではないケースもありますが、どちらかといえばその傾向が強いように感じます。
また、事務部門の管理職になるということは、事務部門において取り扱う様々な業務には精通していることが求められます。
また、簿記などの資格が活かされることもありますので、こうした資格も強みになっていくはずです。

事務部門の管理職は営業部門とは違ってやや特殊とも言えますが、働きやすさなどもあるので会社の中ではなかなか人気も高いポジションです。
ここを狙っているサラリーマンはかなり多いので、その点も覚えておきましょう。
チャンスも多いので、狙っておくべき価値もあるはずです。

営業の管理職について

営業部門の管理職は実務経験が求められることが多いです。
営業部門の管理職になるということは、営業部隊の統率をおこなうわけですが、現場経験がない場合にはそれをおこなうことはなかなか難しいものがあります。
アシスタントが苦手でも上に立った途端に能力を発揮するタイプも世の中にはいて、つまりは使われる側では能力を出せなかったものの使う側になったら能力を出す人間もいます。

たしかにこのような場合には管理職には向いているということになるので、現場においてあまり能力を発揮していなくても管理職には適していると言えます。
しかしながら、営業部門となればいくら統率能力が高くても現場の実務を経験していない場合には、どうしょうもありません。

実務経験が大きい

叱咤激励していれば営業部隊が実績をあげてくるわけではなく、適切な方向に導いてあげられる人間が上にいないといけないのです。
そのため、どちらかといえば営業部門における管理職に適しているのは叩き上げだと思います。
稀に現場では優れた才能を発揮していたのに管理職になった途端に何もできなくなってしまう人もいますが、そのような例外を除けば現場において優秀な人間が叩き上げで管理職になるのがベストな道と言えるかもしれません。

例外はあってもたいていのケースでは肩書きを与えられた時点でその肩書きにふさわしい人間になっていくものです。
また、マネジメント能力なども営業部門の管理職には重要になってきますが、どうすれば人間がやる気を出すようになるのかなども自分が現場で経験してきたことを活かすことができますので、そういう意味でも現場からの叩き上げが向いている仕事と言えます。

叩き上げに可能性がある

異業種で優秀な営業成績を誇っていた人間がヘッドハンティングなどの形で採用されることもありますが、このケースではよほど馬が合わない限りはうまくいかないようです。
同業他社からの引き抜きであればまだしも異業種となってしまうと現場の実情などには疎いために、どうしても以前のようにはいかないものなのです。
そのため、基本的には同業からの叩き上げがふさわしい存在ということが言えるのではないでしょうか。

管理をするためには相手の気持ちも汲み取れなければならないわけですから、現場経験の有無は本当に大きいと思います。
もちろん、これはあくまでもひとつの考え方に過ぎないわけですが、営業部門の管理職ということでいえば、このようなケースに当てはまることが多いように感じています。
例外ももちろんあるのですが、このような特徴がありますので、将来的な管理職を目指すならば今はとにかく現場において実績を積み上げていくのが一番いいと思います。

管理職のうつ病との向き合い方

現代病のひとつとも言われているのがうつ病です。20代の頃は全てが初々しく、見た目や生き方も積極的に自分のことだけ考えられてきましたが(「M FOR 20's」等を読んでいると、ついついあの頃は良かったなぁ、と)、会社の管理職になれば、遅かれ早かれこの病を抱えた部下と向き合わなければならないこともあります。そう、もう自分だけの問題ではなく他人事とも向き合っていかなければならないのが管理職なのです。しかも、うつは、それほどまでに珍しい病ではなくなっています。

今でもうつ病をただの怠け病と考えている人もいますが、そのような考え方を持っていても一旦うつになってしまった部下を会社に戻すことはできません。
また、欝になってしまった人間に「頑張れ」などと言っても逆効果です。
根性論でどうにかなるものでもないのです。

うつ病の部下との向き合い方とは

もちろん、うつ病にも軽い重いがありますので、それによって対処法は変わってきますが、管理職として部下が心身ともに健康な状態で仕事ができるようにしてあげることも重要な仕事のひとつですから、管理職であるならばこのような部分にもしっかりと向き合ってあげてほしいものです。

具体的な対処方法ですが、もしも部下がうつ病になったしまった場合には、まずはしっかりと休ませてあげましょう。
真面目な性格の人間ほどうつ病にかかりやすいと言われており、真面目さゆえに仕事を一人で抱え込んでしまい、それがストレスとなって重責に耐えられずにうつ病になってしまうということもあります。
しかも、うつ病になっても尚、会社に迷惑をかけていることに申し訳なさを持ってしまう人もいますので、上司である管理職の人間が「しっかり休め」と言ってくれることに安心感を抱き、良い方向へとメンタルが向かっていくことが多いのです。

安心感を与えていく

また、同時に今後のワークバランスについても考えてあげて、それを時期を見ながら伝えてあげることも大事です。
今まで通りの仕事量では今回と同じようにバーストしてしまうかもしれませんから、改善していく姿勢も持ちましょう。
そして、このようなことを適時伝えていくことも大事だと思います。

うつ病になってしまうと会社に対して恐怖心を抱いてしまう人もいますので、とにかく安心できる環境を少しでも作ってあげましょう。

そういう意味ではうつ病を予防する意味でも、日頃からメリハリのある管理職になっておくことも大事です。
仕事中は厳しい言葉を浴びせなければならないこともあるでしょうが、毎日そのような状態では部下も疲弊しますし、上司である管理職に報告するのが億劫になっていき、一人で様々な悩みを抱え込んでしまうものです。
そのため、日頃から仕事とは別にコミュニケーションをはかるなどして、風通しをよくしておきましょう。

何も仕事中に優しくしようということではないのですが、優しい側面も見せておくことによって部下の中には安心感が生まれ、いざというときには相談してくれるので、問題を抱え込んでうつになってしまうことを防げるかもしれません。

あとは「人財」と言う程ですから、本人に働きたい意思があれば会社として通院させてあげることが良いかもしれないですね。
女性であればホルモンバランスの乱れによるイライラやストレスも日々あるかもしれませんが、同性の社員に声を掛けてもらうなど中間管理職としてのやり方はいろいろあると思います。
健康面でアドバイスやサポートできるように情報収集して、もっと勉強していかなければならないと考えています。

管理職の残業代について

管理職になりたいと願う新人サラリーマンは多くいますが、全部が全部、管理職だからと言って恵まれているわけではありません。
たとえば役職がない新人時代は出ていた残業代がでなくなることも管理職のひとつの特徴です。
管理職になると労働者を管理する側に回るわけですから、残業代は出ないのです。

そもそも残業代は労働基準法で決められており、法律によって支払うことが決まっています。
労働時間以上の勤務をおこなった場合にはその分は通用の賃金に2割5分以上の金額を上乗せして支払うことになっています。
これが残業代と言われるもので、何も会社の裁量によって払っているわけではなく、あくまでも法律に従っているからこそ払っているものなのです。

管理職でも残業代があるケース

これは労働者のために存在しているものであって、管理監督者になると残業してもその賃金を上乗せしなくてもいいのです。
これも法律で決まっていることです。
しかし、管理職になったからと言って必ずしも全てのケースで残業代が出ないということもありません。

名ばかりの管理職も世の中にはあって、稀に裁判になることもありますが、管理職と言いながらも実際にはほかの労働者と同じように上の人間のいいなりになって動かなければならないような場合、それは管理監督者ではないと見なすこともあるのです。
いくつかのポイントがありますが、経営者サイドに立って判断をする人間か否か、重要な権限が会社から与えられているかどうかなどがあります。

また、管理職になればそれなりの責任を負うことになりますので、それ相応の対価が払われなければなりません。
つまりは管理職手当です。
この手当もなく残業代も出ないということになれば、管理職になった途端に残業を無制限にさせられ、給与額は減ってしまうというおかしな状況になってしまうこともありますので、そのような状況にならないようにすることも大事です。

管理職だからこそ残業時間をコントロールするべき

管理職だからやたら残って仕事をすればいいというわけではありません。
自分ではなく部下に任せられる仕事は部下に任せながら、管理職は管理職だからこその仕事をこなし残業時間をコントロールすることも仕事の1つです。

職場や企業によって違いはありますが管理職であれば従業員だけではなく自分の勤怠状態も把握しておく必要があります。これらの勤怠状態・残業時間の把握にはリアルタイムで確認できるような管理システムが必要です。
勤怠管理システムを活用することで「今までで何時間残業しているのか」、「先月と比較して多くないか」などが確認でき、自己管理としての残業時間コントロールに役立てることができます。

こういった取り組みを導入し「働き方改革」に乗り出している企業も今後増えて行くでしょう。自分のみならず全社員の残業時間を削減し健全な職場環境をつくっていくことが管理職には求められているのではないでしょうか。

相応の待遇を求めるべき

管理職手当や残業時間のコントロールなどは与えられる・やるべきことです。
ただそれだけでは改善できないという複雑な事情を抱える残業時間に対しては、最終的には相応の待遇を会社に求めてしかるべきなのです。

人によっては管理職になったからと言って手放しに喜んでしまうこともあるでしょう。
また残業代がなくても肩書きがあるために満足してしまうなどという人も世の中にはいるはずです。しかし、それらはあくまでも相応の対価をもらうことを前提にしてください。

上司のいいなりになり、責任だけは負わされて、手当もないというようなケースは最悪です。
もちろん、管理職には管理職でしか味わえないやりがいもたくさんありますので、そのようなやりがいを見つけて仕事を楽しむことも重要ではありますが、それはあくまでもきちんとした待遇があってのことです。

平社員だった頃のほうが収入面で良かったということになってしまえば、管理職にならないほうがいいわけですから、管理職になって責任を負うからにはそれだけの対価をもらうことを考えてください。

部下からの評価

世の中には部下から慕われる上司と部下から避けられる上司という2種類の上司がいます。
いざ自分が管理職に就いてみるとなると、さらに上の役職の人からの評価と共に、部下からの評価が加わるため、プレッシャーを感じてしまいます。
特に部下からの評価は、身近にいる存在だからこそ気になってしまいがちです。

これまで嫌な上司は何人か見てきましたが、もしも自分が同じような見られ方をされていたらと思うと、それがまたストレスになってしまいますし、また、部下からの評価を気にするあまりに仕事を円滑に進められないという事態には陥りたくはありません。

仕事ができない上司

自分が平社員の時には、仕事ができない上司はとにかく嫌だと感じていました。
現在の役職に満足してしまっていて、新たな仕事に手を付けることはなく、困ってしまった場合には部下にその仕事を全て任せてしまい、また、その仕事が成果を上げた場合には、手がらを自分の物にしてしまい、部下へは褒めるようにせず、さも当然かのようにふるまっている上司は本当に嫌われていました。
業務時間中に仕事しているように見せかけているだけで、実際には仕事に何も手を付けていない、という上司も嫌われています。

一定の知識を身に付けたからこそ管理職になっているにも関わらず、管理職になってしまったら、そこから自身のスキルアップには全く興味を示さなくなってしまい、新しいことには見向きもせずに、保守的な体制を取ってしまうのが、このタイプの上司です。
保守的な考え方はメリットもありますが、デメリットも多いです。
具体的には、仕事内容が形式ばってしまうがために、新しい考え方や刷新、革新の風潮がせき止められてしまう点がデメリットとなります。

コミュニケーションが取れない上司

話が通じない上司は、何を考えているかが伝わらないため嫌われてしまいがちです。
上司自身では考えを伝えたつもりでも、部下には正確に伝わっていないというケースもあるため、密にコミュニケーションを取ることは、上司として必要不可欠な資質であると言えます。

仕事の教え方や、部下がミスした時の叱り方にも人それぞれ特徴が出ますが、こちらも嫌われてしまう原因になりやすいため注意が必要となります。
上司としては「これくらいはできてほしい」という要望があったとしても、その要望を人によっては柔らかく伝えなければならない場合もあります。

ひとえに「上手な叱り方」と言っても、人によってその叱り方が良し悪しに働く可能性があるため、一概な方法はありません。
良い叱り方をするためにも、部下がどのような価値観や考え方を持っているかを把握していく必要があり、そのためには、部下と気軽に会話ができるような環境を整える必要があるのです。
上司には一般的な業務の他にもこのような、職場の風通しを良くする仕事もあるのです。

ただ単に叱りつけるのは簡単ですが、相手をしっかりと意識して話をしてあげることが重要です。
また、風通しの良い職場になれば、組織の成績にも良い影響が出ることに間違いありません。